浦志万太郎’s 読書 blog

読んだ本の備忘録

牟田都子『文にあたる』

たぶん、プロの校正者という職業があるのを初めて知った。いや、頭の中では当然知ってたと思うが、その存在をまともに考えたことはなかった。

本書は、校正者の苦悩と矜持が短編エッセイのように軽やかに描かれており、本好きとしては、予想以上に楽しんで読めた。

これからは、本を読むたびに、その背後に校正者の存在を感じることになるかもしれない。

そして、誤字・脱字をみつけたとき、「見つけてやった!」という喜びより、校正者に同情の念を抱いてしまうだろう…。