ついつい怒ってしまうことがある。昔よりはずいぶん減ったが。
そして、若い頃より、怒った後の後悔も感じる。
怒れば怒るほど、それを表現すればするほど、
「あぁ、だんだん怒りの感情にブレーキが効かない、そこまでではなかったのに…。」
と、負のスパイラルに落ちってしまっている最中を実感してしまう。
はっきり言って、怒ることは、自分の心身にとって有害。
周りを変えるより、自分を変えるに限る。
本書は仏教の立場から、そのことをわかりやすい言葉で説いている。
薄い本なので、「もうこれ以上怒りたくない」と思っている人は、
読んでみてはどうだろう。
もちろん、本書には納得のいくことと、いまいち腑に落ちないことが混在していると思う。
それは自分の現状として、そうなのだ。
人は腑に落ちないことを重視して、全体に対して烙印を押す傾向があるが、
腑に落ちる、学びがあることに焦点を絞ったほうが自分にとってプラスである(これは人間関係についてもいえるかも)。
腑に落ちないこととも年月を経て再読すれば、そういうことだったのかと思うこともあるかもしれない(し、ないかもしれないが、それは本の価値ではない)。
皆が起こらない世界が訪れれば、もっと平和になるんだろうなぁ、と思いつつ、
怒る人がいるから軌道修正されている部分があるんだろうなぁと思う自分は、
まだまだなのかもしれない。